株式会社ハウジング・アイ
空き家活用、賃貸管理ブログ
戸建ての貸し方 その2
前回からの続きです。
お手持ちの戸建ての賃貸方法について考えて見ます。
4.現況のまま貸し出す(DIY賃貸)
DIY賃貸=借主負担で借主がリフォームを実施して賃貸すること
メリット
1.リフォーム費用がほとんどかかりません。
事前の取り決めは必要になりますが、
設備不具合時も貸主が費用負担をしない条件を設けることも可能です。
(例:ガスキッチンは現況は使用可能だが、賃貸中に故障した場合は
借主負担で修理又は交換を行うこと。など)
例えばリフォーム費用500万円、賃料10万円で募集した場合、
10年間の単純収支は
賃料10万円x12ヶ月x10年=1,200万円
リフォーム費用=500万円
1, 200万円-500万円=700万円のプラスですが、
リフォーム無しで現況貸しの場合、
賃料6万円で賃貸した場合でも
10年間の単純収支は
賃料6万円x12ヶ月x10年=720万円のプラスとなります。
2.長期賃貸が期待できる。
借主がDIYすることによって、借主にDIY費用負担が発生しますので、
借主がコストメリットを受けるには長期賃貸が必要になります。
デメリット
1.設備稼働を保証しないので、貸し出し賃料が下がります。
設備保証や条件のバランスで募集賃料を設定します。
まだDIY賃貸は事例が少ないので、確たる相場が無いのですが、
フルリフォームを100%とすると、
現況は多分使えるけど設備保証が無い場合は70%から80%、
手直しをしないと使用困難という場合は50%前後と予測します。
家の補修内容は下記分類が考えられます。
壁や床の補修
水回りや設備の交換
配管の補修
雨漏り、屋根、外壁の補修
サッシやドアの補修
補修についての取り決めない場合、貸主負担での補修になる可能性が高いのと、
2020年4月の民法改正により、貸主負担の取り決めがある
設備の補修を怠った場合は借主が賃料減額請求することが可能になりますので、
あいまいにせず、明確な取り決めを定めることが重要になります。
2.契約書の内容が複雑になる
上記、貸主と借主が負担する範囲などを細かく取り決める必要がある為、
契約書は通常に比べて細かく複雑になります。
3.これから普及する可能性はあるが、現況ではまだ少ない契約形態。
条件次第で、借主は購入よりも安いコストで戸建てを利用できるので、
今後は普及の可能性も考えられますが、
現況ではまだ一般的な契約形態では無いという認識です。
ただ今後、
1. 空き家が一層増加して
2. 空き家が期待した金額での売却が難しい
3. リフォームコストは負担したくないけど、空き家で賃料収入を得たい
上記条件が揃えば、DIY賃貸戸建てが増加する可能性はございます。
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